アップルジュニアは「理解」というものを最重要視しており、「理解無くして適切な支援は不可能」と考えております。したがって支援員がお子さまを理解する(①)はもちろんのこと、支援員のそばを離れる時間・離れる時期に向けて、大切な「5つの理解」が存在すると捉え、その理念に基づいて体制を整えています。
アップルジュニアでは意味合いの異なるそれぞれの理解を「5つの理解」として定義しています。
①支援者がお子さまを理解する
ファーストステップは、アップルジュニアの支援員がお子さまを理解する事です。
1人1人が違う人間であり、違う発達段階・志向・悩みがあります。「うちの子はASDだから…」と言っても、個性の出方・強さもそれぞれですし、持っている強みも全く異なります。そのお一人お一人に、どのような支援・成長が必要なのかを考えるのは、理解なしでは不可能です。そしてそれは、お子さまの成長に従って時と共に変わり続けるのです。
故に、支援員全員に「1人1人のご利用者様をまず理解する」事を徹底させています。
②保護者がお子さまを理解する
ほとんどの保護者様にとって、子育ては1〜2回のみの経験です。それなのに個性が強いお子さまをどう導けば良いのか…焦りや責任感から、過度な(早期の)期待をしてしまったり、悲観的になり過ぎてしまったり…。それは、保護者様にとってもお子さまにとっても辛い状況です。
個性を待つたくさんの児童を見てきた支援員が、見通しや接し方を一緒に考える事で、保護者様のお子さま理解を助けます。
③お子さまが自分を理解する
お子さまが、自信喪失していたり、失敗が重なっていませんか? 「正しいご自身理解」を支援員が手助けする事で、
A.自分の苦手や乱れへの予防・対処・工夫を身に付けられます。
B.出来る事・得意な事も見つめ、正しい自信を付けられます。
④お子さまが社会を理解する
様々な経験を重ねる事で、社会(及び社会がお子さまに求めるもの)を少しずつ理解し、ご自身が生きていく上で必要な「妥協範囲」を広げていけるお手伝いをします。
⑤お子さまが、他者に自分を理解してもらう
子どものうちは、保護者・支援者を含め大人(周囲)が適切な環境を与える必要があります。ただ、将来的には「自分の事を、必要な範囲で他者に伝えたり、配慮や手助けを自分から求める力」も必要となります。将来の自分をサポートする方法・仲間のサポートを引き出す方法を、一緒に育んでいきましょう。
「理解」とひとことでまとめても、意味合いが全く異なります。
分類 | 理解の方向 | 補足説明 |
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①と② | 他者→お子さま | お子さまの成長を助ける前提条件 |
③と④ | お子さま→他者 | 5つの成長分野と相互に作用 |
⑤ | 他者→お子さま | 5つの成長分野と相互に作用 |
①と②は保護者様、支援員がお子さまを理解する。
これは適切な療育を行う上での前提条件(かつ必要条件)です。
その中でもちろん深さもあり、継続して接することで理解度を高めていくことも大切です。
その環境をもとに、③と④(お子さまの中での理解)を進めていき、自信を高めていき、最後に⑤(将来)に備える力を身に着けていく、というのが基本的な考え方だと捉えています。
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